◆ モモ黒カビ病 ◆
病原菌はモモ以外の果樹類や果菜類にも寄生する病原菌であり、多雨多湿条件が続くとこれらの植物上に寄生し、成熟期の果実に感染して発病を繰り返す。また、市場出荷後に段ボール箱内で発病して産地の評価を落とすことになるので本病防除は重要である。
しかし、本病に対して登録のある薬剤はないので、収穫かご、運搬用コンテナおよびその緩衝材に対してケミクロンG1,000倍液に浸漬して表面殺菌したのち十分に水道水などで洗い流し天日乾燥後に使用するなどの工夫が必要である。
なお、ロブラール水和剤1,500倍またはダコレート水和剤1,000倍を成熟期に入った収穫20日前頃から主要病害である灰星病やホモプシス腐敗病防除をかねてこれらの殺菌剤により防除を行うと本病に対しても有効である。