◆ リンゴすす点病・すす斑病 ◆
両病害ともリンゴでの第一次伝染源などについての調査はなく、明らかになっていない部分も多い。しかし、果実での発病はいずれも7月中旬頃から見られ、感染は5月中・下旬頃から9月末までの生育期全般にわたって行われると考えられる。とくに本病に対する薬剤防除時期は幼果期と8月下旬以降のと考えられ、幼果期では6月上旬頃からのオキシラン水和剤500倍が効果が高く、8月下旬以降はストロビードライフロアブル2,000倍やフリントフロアブル25 3,000倍、9月上旬頃のアリエッティC水和剤800倍やオーソサイド水和剤80 600倍、ストライド顆粒水和剤1,500倍などの防除効果が高く、これらの薬剤を定期防除に組み込んで散布すると有効である。なお、ストライド顆粒水和剤は7月頃までの散布で葉裏が褐変する様な薬害を生じるので使用は9月以降とする。また、主に斑点落葉病防除剤として利用されることのあるポリオキシンAL水和剤は両病害に対して効果は期待できないので注意が必要である。