◆ モモうどんこ病 ◆
 モモで発生するうどんこ病としては3種類が知られているが、近年、福島県において主に発生している病原菌はリンゴやノバラ等にも寄生するPodospaera leucotrichaによるものと考えられる。モモに対しては落花後〜落花20日後頃に薬剤による防除を実施することが大切である。とくにこの時期に乾燥条件で推移すると発生が多くなる。発生が多くなると予想される場合には落花10日後頃にDMI剤の中からトリフミン水和剤1,500倍、QoI剤ではストロビードライフロアブルまたはSDHI剤ではフルーツセイバー1,500倍のうち1剤を選択し使用する。しかしこれらの薬剤はいずれの系統も薬剤耐性菌出現リスクが中〜高であるので使用に当たっては同一系統の薬剤は年間2回以内にとどめる必要がある。一方、耐性菌出現リスクが低い薬剤としてはコロナフロアブル400倍等の無機硫黄剤も有効である。