◆ モモ縮葉病 ◆
 前年の被害落葉に形成された分生胞子が降雨とともに飛散して展葉初期の新葉に付着して感染発病するので、発芽前までの防除が重要である。本病防除のためには薬剤散布による防除が唯一であり、この時期の1回の薬剤散布で容易に防除可能である。薬剤は石灰硫黄合剤10倍、有機殺菌剤ではチオノックフロアブルまたはトレノックスフロアブル500倍、キノンドー水和剤40 500倍、オキシラン水和剤500倍、オーソサイド水和剤600倍およびデランフロアブル1,000倍などの中から選択して散布する。なお、展葉後も低温多雨条件が継続し、本病による感染が続くと考えられる場合は1回目の散布から7〜10日後にチオノックフロアブルまたはトレノックスフロアブル500倍を追加で散布すると有効である。なお、薬剤はできるだけ温暖無風な日を選び枝先まで十分薬液がかかるように散布することが大切である。